
6年生の冬休み。
塾から配られたスケジュール表を開いた瞬間、
「やっぱり、毎日あるのね…」と、思わずため息がこぼれました。
冬休みといっても、実際は“休み”とは程遠い日々。
長時間の講義が続き、復習テストや宿題が積み重なり、
さらに自習室まで利用すれば、一日中塾で過ごすことになり、お弁当が2つ必要な日もあります。
本当に、毎日が受験のことでいっぱいになります。
浜学園の場合、教室にもよりますが、冬休み中はお昼から夕方まで講義があり、午前中と夜に自習室(有料)が開いています。
さらに冬休みが終わると、平日は夕方から夜まで直前特訓があり、土日は午前中に志望校別の特訓が続きます。
子どもの体力、家庭の生活リズム、感染症の心配。
どれを取っても不安がゼロになることはありません。
「直前特訓は本当に受けたほうがいいの?」
「自習室は毎日行かせるべき?」
迷う気持ちは、本当によくわかります。
ここでは、我が家の浜学園での冬休みを実際に過ごした体験を交えながら、直前特訓と自習室についてお話していきます。
目次
そもそも、直前特訓とは何をする場所?
直前特訓は、各塾で呼び名に違いはありますが、目的はどこも共通しています。
それは、“本番で点を取り切る力”を鍛えること。
冬休みの時期は、思考力をじっくり育てる段階ではなく、限られた時間の中で「どの順番で解くか」「どの問題を飛ばすか」を瞬時に判断する練習が中心になります。
浜学園でも、毎日テスト形式の実践演習が続きます。
ただ解くだけではなく、返ってきた復習テストを振り返り、「時間をかけすぎた問題」「本来とれるはずだった問題」を見つけていく。
本番の試験会場で、一点でも多く積み上げるための訓練なのです。
男子は最難関向けコースは「お正月特訓」や大晦日模試、女子やその他のコースも通塾こそないものの、三が日は入試本番と同じ3日間分の最新年度過去問をやるよう指示が出ます。
つまり、お正月も“休み”ではありません。
この時期の塾は、ただ勉強を教える場所ではなく、試験前のリズムそのものを整える場になります。
直前特訓に参加するメリット
わが家が直前特訓に参加して感じたのは、「頑張ってるクラスメイトと同じ空気の中で勉強できる価値」でした。
子どもたちは、机に向かった時点で“本番モード”に切り替わります。
時間を計りながらガツガツ解く雰囲気、テスト返却後のざわざわした空気、休憩時間にお友達と点数を比べて落ち込んだり、喜んだり。
こうした空気感は家庭ではどうしても再現できず、同じ目標に向かって切磋琢磨できる仲間が近くにいることの大きさを、親としても強く感じました。


また、冬休みの復習テストは頻度が多いため、毎日、弱点がくっきり浮き上がります。
「昨日の単元、まだ固まってないな」
「この形の文章題は、時間がかかりすぎる」
そんな課題が短いスパンで見えるため、直前期にもかかわらず、学習の精度が少しずつ上がっていく実感がありました。
直前特訓に参加するデメリット
一方で、体調管理こそ最重要。感染症のリスクは本当に大きい
冬休みの教室は、暖房で乾燥し、人が多く、長時間同じ空間で過ごします。
感染症のリスクは現実的に高く、少し体調が悪そうな子が無理をして塾に来ていたり、実際に体調を崩して数日休む子もいました。
この時期の「数日の欠席」は、精神的な負荷が本当に大きく、親としては落ち着かない日々になります。
直前特訓は“合格のために必須”のように聞こえるかもしれませんが、体調を崩してしまえば、それまで積み重ねてきた努力を十分に発揮できなくなる可能性が出てきます。
「予定に書いてあるから行かないと…」
「周りの子がみんな行ってるし…」
という理由ではなく、子どもの体調を軸に判断することが大切です。
自習室を使うべき?向き不向きで効果が真逆になる
自習室は、子どもによって効果が大きく変わります。
浜学園では、曜日によって先生がいて質問できる日があり、授業前後でも個別に聞けるタイミングがありました。
直前期は過去問の内容や小さな疑問をその場で解決できることも多く、これは本当に助かりました。
ただし、自習室は“行けば必ず伸びる場所”ではありません。
効果が出るかどうかは、子どものタイプによって大きく変わります。
自習室が合う子は、とことん力を伸ばす
- 周囲の集中している空気に自然と引き込まれる子、
- 友達が頑張っている姿を見て自分もスイッチが入る子
- 自宅だとつい気が散りやすい子
- 人がいても自分のペースで黙々と進められる子
こうしたタイプの子は、自習室の恩恵を十分に受けられます。
まわりの“本気モード”に刺激されて、家では出ない集中力が続くこともあります。
一方で、合わない子は、時間をムダにしてしまうことも
- ほっておくとダラダラしてしまうタイプの子
- お友達がいるとつい話しかけてしまう子
- やるべきことを自分で整理するのが苦手な子
こういう子は、“なんとなく座っていたら時間が終わっていた”という状態になりやすいです。
わが家でも、最初は自習室でうまくいかない日がありました。
そこで、
「何時までに、何を、どこまでやるか」
を具体的に決めてから送り出すようにしたところ、ぐっと効率が上がりました。
自習室は、合う子には素晴らしい場所。でも、合わない子には逆効果
自習室は、使い方と子どもの特性によって「武器」にもなり、「負担」にもなります。
判断が難しいゆえに、“とりあえず行かせる”のではなく、"子どもの様子を見ながら調整"することが大切なのだと感じました。
直前特訓PART2(夜講義)をどうする?
冬休みが明けると、夜に行われる「直前特訓PART2」。
この参加をどうするかは、家庭によって大きく判断が分かれるところです。。
実際、参加しないお友達も一定数いました。
理由は本当にさまざまです。
直前特訓PART2に参加しない理由
- 夜遅くなることで生活リズムが崩れる
- 既に疲れが強く、朝型の方が集中できる
- 感染症が心配
- 家の方が落ち着いて復習できる
- まだ終わっていない過去問がある
どれも十分に正当な理由で、「行かない」という選択にもきちんと価値があります。
一方で、「お友達の多くが参加していた」という環境面の影響もあり、わが家では結果的に全て参加しました。
塾まで迎えに行くと、教室から出てきた子どもたちの顔がどこか誇らしげで、“みんなで合格するぞ”という雰囲気に包まれていて、あの空気は今でも忘れられません。
夜特訓をどうするかは、「この子はいつ一番集中できるか」を軸に考えてあげると良いと思います。
周囲の動きよりも、家庭の方針と子どもの体調を優先していい時期です。


不参加を選ぶ価値 ― やり残しを片づける“静かな時間”の重要性
直前特訓や自習室に参加しない選択には、もうひとつ大切な意味があります。
それは、やり残したことに落ち着いて向き合う時間を確保できること。
志望校別の直前特訓は拠点校で行われるため、どうしても通塾に時間がかかります。
遠い場合は片道1時間、往復で2時間以上かかることもあり、その時間が勉強や休息に使えないことは、家庭によっては大きな負担になります。
そうした背景も踏まえると、「参加しない」という選択は決して消極的ではなく、必要な学びに集中するための「戦略的な選択」にもなり得ます。
冬休み時点で、
- 過去問がまだ終わっていない
- 解き直しが溜まっている
- 苦手単元の補強が必要
- 記述が安定していない
という子は決して少なくありません。
こうした課題に“静かに、落ち着いて”向き合える時間は、直前期だからこそ貴重です。
塾のスケジュールにすべて乗ってしまうと、復習や基礎の確認に使える時間がほとんど残らないこともあります。
特に、過去問や基礎の定着がまだ不十分な子にとっては、直前期のまとまった時間は、大きな価値のある投資になります。
不参加は、「休む」という選択ではなく、“整える”ための選択肢。
それも、立派な戦略のひとつです。
直前期の親の役割 ― 焦る気持ちと、整える日々
直前期は、子どもはもちろん、親の心も大きな不安に包まれます。
子どもが点数に落ち込んだ日、
泣きながら宿題に向き合った日、
やってもやっても終わらないと感じてしまう日。
ここまで、お子さんと一緒に歩いてこられた時間を思うと、その背景には、ママご自身のたくさんの心配や葛藤があったのだろうと感じます。
本当に、よくここまで頑張って来られました。
そして今、「本当に合格できるのかな…」
そんな不安が胸いっぱいになる時期でもあります。
ママの心が揺れるのは、とても自然なことです。
ただ、その揺れが大きくなったときほど、子どもの前では、できるだけ穏やかでいてほしいと思います。
直前期の親の役割は、子どもが最大限の力を発揮できるように、“環境を整えること”だと感じています。
食事、睡眠、送迎、やさしい声かけ。
そして、学習の流れを整えたり、気持ちが揺れたときに寄り添ってあげたり。
どれも派手なサポートではありませんが、子どもが本番まで安心して走り切るために欠かせない、大切な支えです。
直前特訓や自習室をどう使うかも、この“整える”という視点で見つめ直してみると、お子さんにとっての最適な形が、見えてくると思います。
答えは一つじゃない。子どもに合った冬休みの形を
直前特訓は、多くの子にとって本番に向けた大切な準備の場になります。
わが家は子供の意向もあり直前特訓を全て休まず受講しましたが、全員が同じようにフル参加する必要があるとは思っていません。
自習室も同じです。
合う子には大きな力になりますが、合わない子にとっては逆効果になることもあります。
やり残しを落ち着いて片づける“静かな時間”を取る選択にも、十分な価値があります
大切なのはただひとつ。
“子どもが本番の日を、安心して迎えられる形を整えてあげること”。
それ以上の正解はありません。
焦る気持ちが出てきたときも、まわりと比べたくなる瞬間が訪れたときも、どうかまずは、お子さんのペースをそっと見守ってあげてください。
わが家も、決して完璧ではありませんでした。
年末には体調を崩してしまい、「もっとこうしてあげればよかった」と思う場面もたくさんありました。
それでも、親子で少しずつ「その時できる最善」を積み重ねていく中で、子どもは無事に本番の日を迎えることができました。
受験までの時間は、もうほんの少しです。
どうか、お子さんがこれまで努力してきた日々を信じてあげてください。
ここまで積み重ねてこられたことは、何どれひとつとして無駄ではありません。
ママの落ち着きは、お子さんにとって大きな支えになります。
受験の日、お子さんが力を発揮できますように。心から応援しています。